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罪深きエアマット

こんにちは。和歌山市、南大阪(岸和田市・泉州地域)地域を中心に全国で介護技術のセミナー 介護技術の研修 触れるセミナー 動きのセミナー シンプルラーニング 予防介助専門士養成講座 を行っている 当研究所所長の北口です。(出張講師も受付中です)

 

 

みなさんはエアマットをご存じでしょうか?介護保険制度の福祉用具貸与では床ずれ防止用具なんていいますが。

 

普通のマットレスの様に中にウレタンやコイルが入っているものではなく、中身が空洞で空気で膨らませているマットです。

 

一般的にエアーマットと呼び、医療福祉業界では重宝されているのです。中には神の様にあがめて、導入すればするほど先進的なことをしているように周囲から映ったり。

 

ご利用者様のご家族様。お父様が寝たきりになってしまった。家族にできることは...何もできないからせめてエアマットくらいは...

 

自分で動けなくなってきたからそろそろエアマットを...

 

エアマットとはね。いい部分もあれば悪い部分もあるんですよ。

 

 

そこまであがめられるエアマット。それにはどんなメリットがあるんでしょうか??

 

挙げると 

 

1.圧分散になることで褥瘡ができにくくなる。

2.一時的に気持ちがいい(本当に一時的に)

 

主としてこの2つ

 

基本的にエアマットは何のために使用するのかというと、圧分散の目的でしかないです。そして、マットがググーッと動いて体位を変える代わりになるタイプの機種もあります(完全に代わりにはならない)

 

いいのんあるんですよー。と、福祉用具屋さんがすっごい勧めてきます。(そこまで勧めるからには自分が自宅で1か月くらいレンタルして寝てから効果を見て行っているならそれも認めます)

医療従事者ですら動きの少ない人に関してはエアマットを使えばいいのにという時もあります。

 

んっ?このトーン 北口所長はエアマット反対主義なんでしょうか??

 

そうではないです。

 

しかしながらデメリットがあるということです。メリットはもちろんのこと、デメリットも理解したうえでメリットの方を選ぶ必要があることもあるのです。

好きではないですが、反対ではないです。

 

デメリットは何があるのでしょうか?

 

 

1.フワフワしているので動きにくくなります。

まず、エアマットの上に寝ると、非常に動きにくいです。しかもエアマットの上に寝るような人となるとほとんど動きがなくなってしまっているような人が多いです。動きが苦手な人です。

自分たち健常な人でも動きにくさを感じますので、対象が上手に動けないような人となるとなおさらです。

メリットとして、圧分散をすることで褥瘡ができにくくなりますが、その人の動きが犠牲になります。

デメリット1の結果、褥瘡はできにくいかもしれませんが、動けなくなります。

 

 

2.実は楽じゃない

メリットとして、一時的に楽。というのを挙げましたが、そもそも、人が楽に寝ることが出来ているというのは条件があります。しっかりと身体を預けることが出来る。安定した床やマットレスをしっかり自分の力を伝えることが出来る。

しっかり自分の力を伝えるということは、わかりやすく言うと押せるということです。

押せるとどうなるか?小さな動きが出来るんです。『ゴソゴソするような動きです』。実はこの小さな動き、出来ないとめちゃキツイんです。人間支えられない状態はきつすぎるのです。

 

楽になれないと人の体はどうなるでしょうか?

力が入って固くなっていきます。エアマットで寝ている人の体ってカチカチの固まっていませんか?

 

 

3.介助も辛くなる

ベッド上で動きが出来なくなるのはご本人だけの問題ではないです。フワフワで動けなくなるのですが、動けなくなるということは、動かす側も大変ということになります。何とか、ゴソゴソと動かそうと頑張っても、沈みこんで介助することも一苦労になります。

そうそうそういう時は、ツルツルのシートで滑らせてベッド上を移動して、座位になっても端座位が安定しないから、介助量が多くなります。

スライディングさせる介助も時には必要ですが、実は、緊張が増すんです。(セミナーで是非体験しにきてください)

 

 

とりあえず3つにしときましょうか。上げだすと山ほどあります。

介護保険でレンタルするとあると、単位数も高いですよね。動かないことで循環も悪くなり、結果褥瘡もできます。ちょっとだけエアマットと思ってもちょっとだけじゃぁ済まないのです。

 

 

北口所長はエアマットを入れると、拘縮が進むので。あまりお勧めはしないです。デメリット1と2の結果、力が入り続けます。結果過緊張となることで筋肉に偏った緊張が残り、それが拘縮に発展します。

 

 

よく目にしませんか?エアマットの上でカチカチになってしかめっ面している方々。

 

 

エアマットを使う時はデメリットを勘案したうえでメリットを取るしか方法がない時には仕方がないと思います。

カチカチになった人をボディメカニクスで楽に動かせることはできたとしても、動きを引き出すことはできません。

 

 

エアマット上にあふれるカチカチ地獄は予防介助を学ぶことでしか助けることができないのです。

 

 

一番解せないのは、よくわからんけどなんか最善の方法をとっている感です。一見いいことしているように映るところもなんとも罪深い。

エアマットで褥瘡治ったわ~ は言います。動けなくなった人を見て、『寝付いてしまたな~』そこは重大に捉えない(言っている人なりに重大に捉えていると思いますが)そこには無頓着なのです。

 

 

でもね。おばあちゃんが体のでかい旦那さんを介助しているときなんて、自動体交付きのエアマットで。訪問介護や看護リハビリが来た時にしっかりゴソゴソさせてあげればいいのです。

 

 

 念のために言っておきますが…

デメリットあるんかーそしたらエアマットを普通のマットに変えよう。←これ、技術がないと褥瘡ができます。

プロができる介助として、動きを引き出す介助(動きを引き出すポジショニングも含めて)。をお勧めします。