こんにちは。和歌山市内で介護技術のセミナー 触れるセミナー 動きのセミナー シンプルラーニング 総合身体介助講座 を行っている 当研究所所長の北口です。(出張講師も受付中です)
ブログの内容に関する苦情は受け付けません
実は、わたくし、北口所長が、普段北口施設長として働くサービス付き高齢者向け住宅に入院中だった人が退院し、もどってこられました。いやーやっぱり病院よりはもとから住んでいた施設の方が気分も落ち着くのでしょう。表情が違います。
しかしながら、もっと違うことが今後起こってきました。
個人情報もあるのであまり詳しくは書けませんが、このブログを書いているのが日曜日で、4日前の水曜日に退院し戻られています。本来であれば戻れる状態ではないですが、(…おそらく受け入れのできる施設も少ない)このまま、病院にいてよくならないのであれば本人の生活していたところで、落ち着けるところで過ごしてあげたいというご家族の気持ちもあり、戻られました。
判断に迷いましたが、当施設も受け入れることに。そしてはれて帰ってくることができました。
病状などを詳しく書くことはできませんが、入院している間に(…とは言え入院期間はそう長くないです。1か月超くらい)拘縮が進んで、下半身は屈曲し、膝が胸につくような形で拘縮。触れるだけで痛い痛いと声を上げます。寝ながらにして体育座りをしているような状態です。
入院してから、鼻腔に入っていたチューブを抜いたということで、両手をベッドのサイドレールに固定されていました。
そしてエアマットに寝かされていました。
両手の拘束もエアマットももちろん治療のためです。ご家族様に了承も取っておられます。
病院をディスるつもりはないのです。拘束も治療のためには致し方がない。動けないことで褥瘡ができてしまうと大問題でもあります。
※エアマット自体を否定しているわけではありません、状況に応じて仕方なく使用することもあります。
もちろん全身カチコチの状態で施設に戻られます。
その状態で水曜日に戻られました。
※この埴輪みたいにカッチコチ。埴輪は笑顔ですが…
帰ってこられてからも、確かに痛い痛いいう。しかしながら、触れ方でかなり違う。そして、エアマットを廃止する。耐圧分散マットに変更とする。(本当は高反発にしたいのですが…残念)
まずはじっくりと関わってみる。体にじっくりと触れ、本当に痛いのか、どこが痛いのか。触れることで、本人に体を実感してもらうことを続けます。
そして、一番重要なのがポジショニングです。
セミナー用にためておいたバスタオルを山ほどもってポジショニングを行います
病院のセラピスト様も何とかかかわろうとしてくれた。しかしながら、痛みが強すぎて何もできなかった…とのこと。ちなみに結構有名な急性期の病院です。
※セラピストの技術、大丈夫なのか…知らんけど。
ポジショニングをしてじっくり触る、小さなバリエーションを出していく。
それを3日間(木曜 金曜 土曜)した結果
4日目の日曜日に起き上がり動作(介助によるもの)ができる様になった。
人って寝たきりの状態と起きた状態では顔つきが違うんですよね。病人の○○さんから、いつもの○○さんに戻った。
※ポジショニング練習の一例
前回のブログにも書いたことだと思いますが、介護士の哲学とは。介護士は自分の介護に関して自信を持っているのか。自分の中に正解を持っているのか。
確かに今のかかわりだけが正解ではない。安静に過ごす中にも正解はあるのだと考えられますが…(私の中ではナシですが)
今までは、当法人内に動きの学習をしているのが自分だけであった。四肢が機能を失って、エアマットの上で体幹も固まり、なすすべもなくカチコチになって、死んでいったご利用者様を幾度となく見てきた。(あえて亡ではなく死という表現をしています)
それに対して、悔しくて、やるせない、屈辱的な思いをしてきたが、学習者が増えた今、バッチリ対応もできるのである。カッチカチの拘縮も日常動作で改善出来ます。
シンプルラーニング、予防介助認定講座は介護士の哲学として有用であると考える。
動きを学ぶ 成長や発達を学ぶ 人が学習する仕組みを学ぶ そしてそれを普段の日常に応用する
そうすることで、相手がどんな人であったとしてもアプローチの方法を見出すことができる。自分は○○な状態を○○したいなのでこの○○な方法を用いて○○な介助をしました。とはっきりと自信をもって答えることができるのである。
それこそが、介護士の本文 介護士の哲学ですね。偉そうに言っていますが、私もまだ勉強中の身です。引退するまで、…いいや引退後も…死ぬまで勉強中です。
ちなみに今回話題にあがったご利用者様ですが、おそらくあのまま病院で過ごすのと帰ってきて、シンプルラーニング、予防介助の概念を知る介護士がかかわることで、人生が変わったと思います。
介助の質で人生が変わるのです。
予防介助認定講座を受講することで、相手の人生を変えてしまうということが可能です。予防介助で人生を変えてあげられる介護士、セラピスト、看護師になりましょう。
和歌山市内でも予防介助認定協会認定の講座が開催されます。
予防介助認定講座 初級
2024/4/14(日)9:30~17:30
2024/4/28(日)9:30~17:30
和歌山市中央コミュニティセンター 活動室4
参加費用 22000円