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所長の日常➁

こんにちは。和歌山市内で介護技術のセミナー 触れるセミナー 動きのセミナー シンプルラーニング 総合身体介助講座 を行っている 当研究所所長の北口です。(出張講師も受付中です)

 

最近ブログの更新率が高い所長です。

 

数日前に書いた、所長の日常というブログが意外や意外に好評でした。私もこうやって文字にしたためることで第三者の視点で正確に振り返ることができます。

 

いやーいいもんです。個人的にはもっとセミナー記事を見てもらいたいという気持ちですが。

 

今日は50歳介護保険特定疾病(以下特定疾病)の人の受け入れの相談からの疑問について考えました。

 

所長(施設長)が勤務する施設の形態はサービス付き高齢者向け住宅。

サービス付き高齢者向け住宅の最近の形態としては①オーナー様②管理会社③運営会社 の三者で成り立つ構造が多くなってきています。(もちろん自社でハードも建設し、運営もする。さらにはその土地運用も自法人で…)っていうスタイルももちろんあります。

当社は三者スタイルなんです。もちろん当社は③に該当します。なのでよく➁と③で話し合って方針を決めていったりとかしています。

 

そもそものサービス付き高齢者向け住宅の入居基準であるところの60歳以上もしくは要介護認定を受けている60歳未満の方という入居要件が存在します。

今回の案件は 末期がん終末期で介護保険制度要介護認定未申請。入居に当たりに要介護認定を申請することになる。

 

ここで問題なのは、重大な特定疾病でありながら、すぐに入居することができない可能性があるということ。

 

なぜ?そう…要介護認定を受けている60歳未満というくくりです。 そういうルールなのです。

 

今助けてもらいたいにもかかわらず要介護度は絶対なのか?特定疾病の状態で介護は必要な状態なのに。

 

こんな時は➁と③で話し合って決めたりします。➁の担当者。一度内容を伝えて、会社内で話し合って、行政の高齢者地域福祉課に確認してもらったところ、➁の担当者様の返答は

結果…入居できます。条件付きということで。サービス付き高齢者向け住宅で変更事項があった場合は30日以内に届け出が必要となる。30日たって要支援状態もしくは要介護状態という認定が下りていないと、サービス付き高齢者向け住宅の登録を外すもしくはその人が退去する必要がある。という困った条件。

サービス付き高齢者向け住宅の登録を外すということ。ふつうの賃貸マンションになるということになります。

うちのサービス付き高齢者向け住宅は ① ➁ ③ で成り立つものなので、賃貸マンションに戻るという選択肢はあり得ない。

 

無理じゃんそんなの

 

となるとこの対象者は支援が必要な状態であるにもかかわらず、そんな大人の事情で入居することができないということになってしまいます。

 

 

ここでどうしても腑に落ちない部分についてあげてみると

 

〇対象者は深刻な特定疾病であり介護保険申請をすると100パーセントで認定がいただける状態であるということ。

〇介護保険を申請して、介護認定をいただけるまでに30日以内で結果が出るとは限らないこと

〇介護認定は申請した日にさかのぼることになる。なので、1か月以内に認定が出なかったとしても、1か月と3日目に認定結果が出たとしてもその場合は申請した日にさかのぼることになる。だとしたら、その結果が出るまで指定の取り下げや変更届というのはわざわざ出す必要があるのか

 

である。(もっとあるが)

 

決して➁の担当者の答えに不満があったり疑ったりしているわけではないが上記の疑問をどうしても行政に直接聞いてみたくなった。所長(施設長)の困った性格です。自分で確認するまでどうしても納得できない。

 

和歌山市役所の高齢者地域福祉課にTELを入れて聞く。

 

『サービス付き高齢者向け住宅の入居基準について確認したいことがあるんですけど…とお伺いする。➁の当住宅の管理会社の担当も同じ相談はあったと思いますがどうしても疑問に思うことがありますので、直接聞きたいです』

 

『あいにく、時短で不在でして、明日の午後なら対応できるといっていますが…』

 

『いや、急を要する人の相談なので、早めに話を聞きたいです。どうにかならないでしょうか?』『個人的のことで申し訳ないですが、明日から動かないといけないことでもあるので何とか今日中にご意見を聞きたいです。だめですか今日中なら0時まで待てますけど?(ヤカラか…(笑)時短やっていってるのに)

 

『一度質問をお受けして担当と連絡を取ってまた報告をするような対応となりますがいいでしょうか?どういった内容でしょうか?』

 

『自宅で生活されている特定疾病の50歳台の方のことなんですけど、そちら側に相談した➁の担当者から条件付きということで。サービス付き高齢者向け住宅で変更事項があった場合は1か月以内に届け出が必要となる。1か月たって要支援状態もしくは要介護状態という認定が下りていないと、サービス付き高齢者向け住宅の登録を外す必要がある。と聞きましたが。

『それに関しては、対象者は特定疾病で支援が必要。限界にきているから支援が必要であり、要介護認定であれば確実に出ると断定されるので、介護認定が出た時には申請時にさかのぼることになります。となると、1か月を超えた場合においても申認定が出た時には申請の日までさかのぼることになる。それなのに登録を外す必要がありますか?』

『どうしても早く確認したい。その結果いかんによっては、介護保険の申請をする必要があることと、入居して1か月以内に要介護認定の結果が出ている必要がある。ということは、速やかな申請後、早期の認定調査と審査会が必要であるため、介護保険課に相談しないといけないことになるからです。』

 

 

『090-〇〇〇〇-××××です。よろしくお願いします。』

 

行政から連絡が来る

『先ほどの件ですが、➁の担当者に説明した内容と少し違っています。サービス付き高齢者向け住宅の登録を外すとか、資格を失うとかといったわけではないです。』

『仮に入居前に介護保険の申請をしたとしても申請中ということは、入居要件を満たすかどうかわからない人が入居しているということになる。そのため、1か月が経過した時点でサービス付き高齢者向け住宅の定員が1名減という変更届を出す必要があります。』『そして、認定結果が出た時にまた変更届けで定員1を元に戻す手続きが必要である』『どんなに要介護状態が確実な人でもお答えするとそういうことになります。』

 

『でもだから、申請した日にさかのぼることになるので1か月仮に数日過ぎたとしても介護度が出た場合は申請日から要介護者なんですが…?』

 

『その場合は、変更の手続きが煩雑であるということから変更届を見合わせるという施設も中にはあります。』

 

『それで仮に非該当であった場合にのみ変更届に遅延理由書を添えて提出するというのではだめでしょうか』

 

『その方法もありと言えばありですが、こちらからはそうしてもいいですとは言えないです。』

 

『人道的に、この場合は入居をしてもみなしで仕方がないと思いますが。』

 

『人道的にそうなのはわかりますが、あくまでもそういうルールで動いているということです。』

 

『ルールは教えることはできるけれどもその中でどういう対応を取るかは施設側の判断ということ。対象者が深刻な状態であったり緊急性があったりとかというような人道的な対応であったとしても慮って返答することはできないということですね。』

 

『言ってしまえばそういうことになります。』

 

『わかりました。助かりました。ありがとうございます。』

 

別に嫌味を言っているわけではないです。いじめているわけでもないです。ここまで聞かないとわからないものでして。➁の短t納車の相談した結果だとここまでわからないし、それだけの情報だとなんとも動きようがないのです。じゃぁ今回のその依頼者は断らなあかんな…ってなってしまいます。(ならないけどね。)

 

そんな時にここまで聞いていたならば、とりあえず入居して、1か月以内に認定下りないとかになった場合でも考えようはあるという考え方に変容するのである。

 

行政の担当からこの人クレーマーにつき要注意とか言われてしまいますね(笑)

 

 

…まぁ、前もって申請して、急ぎって伝えとけば多分1か月以内には結果出るんだろうけどさ。