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所長の日常

こんにちは。和歌山市内で介護技術のセミナー 触れるセミナー 動きのセミナー シンプルラーニング 総合身体介助講座 を行っている 当研究所所長の北口です。(出張講師も受付中です)

 

活動内容とほぼ関係のない話になりますが…。今日は本業の施設長のほうで、入居されている身寄りのない高齢者の粗大ごみをとりに来てもらうべく、行政に相談してみました。和歌山市では、青岸エネルギーセンターストックヤードというところに依頼して、TELで依頼して玄関先まで取りに来てもらうということで、ごみ集積所まで、搬入することができない人にとっては重要なサービスです。

今日はそこに連絡して、第三者ですが、代理での申請を受け付けてもらうことができました。翌々週の土曜日に取りに来てくれるとのこと。

 

一見普通のことですが…これ、ものすごい進歩なのです。

 

これまで和歌山市では、粗大ごみ回収のシステムは、事業者の代理が不可。何度も訴えてきましtが、当人が自ら粗大ごみ回収の専門ダイヤルにTELをかけて申し込む必要があります。ご本人が、電話がない(この場合は、施設の代表電話では不可)場合は必ずご家族か親類からのTELでないと受け付けてもらえません。

 

ここで問題なのは、ご本人の粗大ごみを捨てるために、近くの私たちのような事業者ではなく、遠くに離れて住んでいる何を捨てるのかわからない家族やそんなに親しくもない親類が、その粗大ごみ回収専門ダイヤルにTELをかけて粗大ごみ回収の予約を取らなければならないといけないというシステムだったのです。

 

何度もクレーム入れています。

※賢い人はなりすましとかでアポを取り付けることもできるでしょうが…しかしながら、一度使った電話番号はもうその人の電話番号として登録されてしまうため、例えば施設長の北口が成りすまして、予約を取ってしまうと、施設長の北口の携帯番号からはもう二度と、その人以外の粗大ごみの受け付けはできなくなるという困ったシステム。

 

しかしながらこの業界長くやっていると、身寄りがないお年寄り、天涯孤独であったり、家族とは疎遠になっている状態、親類も近くにいるが、頼みにくい、電話がない、そもそも粗大ごみのシステムの理解ができない。

 

といったこの粗大ごみ回収の予約システムに当てはまらない人がいる中、なんとも強気のルール設定をする和歌山市の粗大ごみ回収システム。

 

当然うちの高齢者住宅でも騒動はありました。

ある入居者様の折り畳みベッドを粗大ごみ回収にもっていってもらおうとして北口施設長(当研究所所長)

が申し込むところから話は始まる…

介護保険制度で、要介護2になり寝起きがつらくなってきたところから、特殊寝台をレンタルするのでこれまで使用していた折り畳みベッドは不要ということになり。行政にお願いして取りに来てもらおうということになりました。

※介護保険制度の福祉用具貸与は原則、要介護2以上でないと特殊寝台の貸与はできない。

 

施設長の北口が専門のダイヤルに問い合わせをする(そもそもここが全くつながらない)そして根気強くかけた後につながって、入居者の所有していた折り畳みベッドを捨てたいので回収に来てもらいたい。旨を先方に伝えるも、先方からは、

 

行政『予約の申し込みはご本人からご自分の電話で予約を取るようにお願いします。』

 

と…。そもそもご本人が電話を所有していないことに加えて、認知症もあり、なかなか機能的に難しいので何とかならないかと相談する。

なら

 

行政『ご家族様はおられますか?その人にお願いします。身内の人以外からの予約の申しこみ受付はできないルールになっていまして』

 

北口施設長『ご家族様一緒に住んでいませんよ。どんなものを捨てるのかわかりませんが…。うちで代理することはできないのですか?』

 

行政『ルールなんで、事業者様ではだめなんです』『そういう決まりでして』

 

うちの方で粗大ごみ回収にお電話しときますよ と北口施設長が、ご家族にはいってしまっていたこともあり、なんとも言いにくい状態ではあったが、仕方なくご家族様に電話し、粗大ごみ回収の専門ダイヤルに問い合わせしてもらい、折り畳みベッドと椅子ともう一つ何だったか…3品目をお願いする。

 

ご家族様から、『電話しといた。翌翌週の土曜に回収に行くから8時までに分かりやすくて回収しやすいところに名前を紙に書いて張り付けた状態で出しておくようにお願いしますといわれた』

とのこと

 

翌々週になりふと天気が気になり、土曜は雨予報ではないかーと…また粗大ごみ回収業専門ダイヤルにTELし、

 

北口施設長『土曜に粗大ごみの回収に来てもらう予定の〇〇(←入居者様の名前)ですが、土曜雨みたいなので粗大ごみ出すところを屋根のある玄関ポーチのところに変更したいのですが…ベッドのマット雨でぬれてヒタヒタになっても困りますし』

と相談するも

 

行政『濡れようがヒタヒタになろうが回収しますので場所は変更しないようにお願いします。』とのこと

 

当日8時にスタッフに粗大ごみを所定の場所に出すようにお願いし、施設長の北口は、確かこの時は講師をしていたか…(施設長は土日休みなのです)

月曜に出勤してみると…なぜか、ベッドが残されている。

 

どういうこと??残ってるし。スタッフに聞くもなにも業者からは聞かされていない。

 

施設長の北口が、不思議に思って、また粗大ごみ回収の専門ダイヤルに電話をかける(こんな時もほんとにつながらないのである)根気強く粘ってつながり、聞いてみると『わからない』『回収に行ったものに聞いてみるか記録を見てみるかしてまた折り返すとのこと。』

 

ほどなくして連絡があり

行政『あー…回収のものが行ったんですがね、ベッド不燃のものだったんですよ。ご家族様からは可燃って聞いてたみたいで…しかも、モーターがついててね。モーターがついてるものは回収できないんですよ』

 

北口施設長『(怒)だから、ご家族様は離れて住んでいるし、捨てようとしているものがなにかはわからないとそちらに相談させてもらったのですが…』

 

行政『いや、でもルールですので』

 

北口施設長『まぁ。不燃だから持っていけないとか情報の取り違えとか百歩譲っていいとして、おいていくならその場で置いていく旨と、その理由を施設に教えていくのが普通なのではないでしょうか?今こうして確認するまでわからんでしょ。』

 

行政『回収に行くものも違うものが行ってますんでね。次々と回収にまわらんとあかんもんで』

 

北口施設長『にしてもだよ。わからんやん。…もうええよ。で…どうしたら持って行ってくれるんよ。』

 

行政『モーターを取り外してください。そして、不燃ということで』『また申し込みをお願いします』

 

北口施設長『(怒)これで受付アカンの?』

 

行政『予約は、ご家族様から掛けてもらわないといけないので…』

 

北口施設長『(怒)』『なんで?もうご家族様かけたでしょ、一緒に住んでないからどんなもの捨てるのかわからないし、だからこんなことになったんでしょ』

 

行政『いやー…そういうルールですので』

 

北口施設長『(怒)』『わかりました(怒)』(怒りのあまり本人の携帯からと言い成りすまして予約を取りました。ちなみに本人ですと言いながら電話で予約とったの、別人です。)

 

行政『受け付けました。(あっさり)』『認知症あるといってましたが割としっかりしてはりましたね。自分のことも答えてましたよ』

 

北口施設長『(心の中で)…そらそうやろ、適当なもんやでこいつら』

 

行政『そしたらまた土曜に同じ場所に出しといてください。』

 

ということは、あーだこーだ言わずに最初からなりすましを使うとスムーズに事が進むということになってしまう。しかしそれではその電話番号ではもうほかの人の粗大ごみを回収に来てもらうことはできなくなるのである。

ちなみにこの時は北口施設長が自分のプライベート用携帯を使用して予約を取ったため、もういまでは、北口施設長の携帯番号からは粗大ごみ回収に来てもらうことはできない設定になっている(笑)

 

そして土曜。今度こそはと思い、粗大ごみを所定の場所へセット。

 

そして、翌週の月曜日(施設長は土日休みなもので)出勤すると、なんとベッドまだあるし(怒)

 

北口施設長『(怒)今度は何よー。なんでもっていかんの』

 

またつながらない専門ダイヤルに電話する。

 

北口施設長『ベッドの粗大ごみ回収お願いしていたけどまだ持って行ってもらえてないんですが、今回の理由は何でしょうか』

 

行政『予約してあるの持って行ってないですか?』『調べます』

 

北口施設長『前も言ったけど、置いていくなら置いていく旨と理由をその時に教えてくださいよ。』

 

行政『いつ予約されましたか?』

 

北口施設長『〇日の〇曜日ですよ。そちらさんに言われた通り、モーター外して、不燃で申告してもらいました。ご本人に、(正確には本人ではないですが)』

 

行政『ああ~〇日の〇曜。その週だとこの週の土曜には回収に回らないんですよ』『いやー、ふつうはその週に回収に行くことはなくてその翌週になるんですよ。』

 

北口施設長『モーター外して、不燃いうことで予約を取り直してもらって、言われた通り土曜に出して、こっちはそちらさんの指示通りにやってるけど。大体そのふつうって誰が知ってるねん。土曜って言ったよ。そちらの係の人がさ。』

 

行政『いやーふつうは翌週になるんですよ。』

 

北口施設長『〇月〇日の土曜と言ってくれて初めてわかる情報じゃないの』『今日中に取りに来てくれるんやろ(怒)?』

 

行政『今日は回収やっていなくて』

 

北口施設長『いやいや、これ粗大ごみずっとここにあるんよ、土曜けーへんかったから次の土曜じゃないよね、今日中に来るんやろ』

 

行政『係りの者がそう言いましたか…夕方になりますが今日中に引き取りに行きます。』

 

 

 

北口施設長『大体、代理申請ができないのは困ります。ここで一番困っているのはうちに住まれている入居者様方が困ります。この人はご家族いらっしゃいますが、身寄りもなくて電話がない。そして、そんな人に必ず成年後見人がついているわけでもない。今のルールでは、本当は自力か、ご家族が協力して粗大ゴミ捨て場まで持っていけるような人たちが自宅まで粗大ごみの回収に来てもらえて、本当に粗大ごみ回収のサービスが必要な人は何も助けてもらえないことになりませんか?』

『正直、疑問です、本当に必要なひとが使えるようにしてもらいたいです。』

 

行政『現状はこのシステムでやっているんです。決まりなもので。事業者が悪用して便乗してごみを捨てるといういかにも怪しいケースもありまして』

 

北口施設長『今回のケースはそんなに怪しいものでしたか、それはその事業所とそちらさんが話し合って決めてくれたらいいことでしょ。今回のことで困るのはうちの入居者様とご家族様です。』

 

北口施設長、怒りが収まらず、次の日も役所の担当課に相談。

その後も粗大ごみ回収の機会があるごとに、厳しい壁に打ち当てってきました。

 

なにせ、ごみを捨てるとなると事業者は疑いの目で見られてしまいます。

 

そんな流れがあっての今回の粗大ごみ回収。やっと…やっと事業者が代理での申し込みできるようになった。涙涙の感無量です。

きっとほかにも同様のクレームが上がってきたんでしょう。あれはクレーム上がるよ。不満噴出ですわ。

検討してくれた行政関連の方々に感謝したい。

 

今日は電話口で

北口施設長『え?代理でできるようになったんですか?マジっすか?いやーうれしい。ほんまですか。ありがとうございます。』『僕一回ここの電話でめちゃくちゃ怒ったことあるんです。やっと変わったんですね~』

行政『覚えてます。僕その時対応しました。』

北口施設長『ありがとうございます。でも考えてみればアンナンおかしいでしょ。やっと…涙』

 

事業者様方には節度のあるごみ回収依頼をお願いしたいものです。